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NEW EP『Mr. SENRIGUN』リリースで話題のRachel Mother Gooseの中核、植木英史(G.)にインタビュー敢行!

NEW EP『Mr. SENRIGUN』リリースで話題のRachel Mother Gooseの中核、植木英史(G.)にインタビュー敢行!

2023年11月にNEW EP『Mr. SENRIGUN』を発表したばかりの、現行メロディックメタルシーンを代表するバンドRachel Mother Goose。今作は次作アルバムの橋渡しとなる先行EPでありながら、当ジャンルとしては珍しいドルビーアトモス技術を採用したレコーディング/ミキシングを採用する等、バンドの新たなフェーズを感じさせる見逃せない内容となっている。長年バンドを牽引してきたギタリスト植木氏に、今回の新譜制作から、自身のバックボーン、バンドの今後のビジョンまで、お話しを伺う機会を得た。どうぞじっくり、お楽しみください。

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―ニューEP 『Mr. SENRIGUN』の発売おめでとうございます。

今回の新作の内容と併せて植木さんご自身のパーソナルな面についてもあらためて伺えればと思います。

より幅広くアピールできるきっかけになれればと思っておりますので、宜しくお願い致します!

最新作 『Mr. SENRIGUN』が完成しまして、まずは今の心境からお聞かせいただけますでしょうか?

植木(以下U):取り敢えず無事リリースが出来て安心しています。キャッチーでストレートな楽曲になったと思います。あえて今回は難曲は伏せました。新しい作品がまた出来たことが嬉しいです。クリエイターとして、そしてアーティストとして新しいものをどんどん放ち続けることは生きている証になります。また次への課題が見えた事も受け止めて次作の事を考えています。今作の出来映えは過去に連続2作の成功を収めた実績からすればファンの期待値も大きいはずです。

我々自身の次のアルバムに向けての伸びしろを試されているのは言うまでもありません。自己のコンポーザーとしてどのくらいの事が次アルバムへの橋渡しが出来たか今も自問自答しています。今よりも大きな傑作を生む事はクリエイターとして大変な目標です。24年も同じバンドを引っ張っているならそれ相応の能力を磨き続けなければならない事の厳しさ、そしてそれにずっと追われるプレッシャーを感じるのが本音です。人生の経験値以上の事は出来ませんから。そして誰もがベテラン選手は凄くて当然という価値観を打ち破ることの難しさを感じます。

―今作のレコーディングで印象に残ったことなどがありましたら伺いたいです。

デジタル配信に採用されているドルビーアトモス (HR/HMでは珍しい例だと存じます)を取り入れた経緯についても絡めてお聞かせいただけますでしょうか。

U:今回は基本的にセルフレコーディングで行いました。

ミックス・マスタリングは松井信樹 (STERICALI STUDIO)氏が担当しました。今作のドルビーアトモスという次世代サラウンドを採用した経緯について、我々は以前からステレオでは表現できない多くのトラックをレコーディンしてきました。そのステレオミックスに大変苦労をしてきました。

ある時メンバーDr堀よりこの話を頂き、実際にスタジオへ行って音場を体験した所、コンポーザーとしてこんな素晴らしく表現できる方法があるならと思いチャレンジしました。

そしてこのサラウンドの作品はどうやら世界ではまだ例が少なく、日本のメタル界ではドルビーアトモスありきで多トラックレコーディングを実施してリリースしたバンドはまだなく多分我々が最初だろうという事です。実に200トラック以上のレコーディングでかなり大変でしたが何か新しいことへのチャレンジ姿勢でこれからのRMGの将来に応援してくれる沢山の人々を掴めればよいと思います。

―ここからは、植木さんご自身についてお伺いさせて頂きたいと思います。

最初に音楽に興味を持ったのは、いつ頃、どんなきっかけでしたか?

U:ものごころついた4歳くらいには父親のレコードを沢山聴いていました。70年代の大きなキャビネットのステレオとターンテーブルで回るレコードをずっと眺めながら聴いていました。殆どが洋楽でした。ABBA,サイモン&ガーファンクル、ビーチボーイズ、ビートルズ、モンキーズやドアーズなど沢山聴きました。

―ヘヴィメタルに興味をもったきっかけをお教えください。その時のアーティストや曲のエピソードがあれば、交えてお聞かせ頂きたいです。また、ヘヴィメタル以外のルーツがもしありましたら、そちらも併せてお伺いしたいです。

U:そうですね、自分がHMを意識した事がなかったので未だに自分はメタルファンではないのかも知れません。たまたま影響を受けたギタリストがYNGWIE J MALMSTEENがメタルだったというだけでした。あとからその人のジャンルがネオクラシカル・HMというのを知って。ですからメタルとの出会いはYngwieを知ったきっかけということになりますね。これは高校一年生の16歳でした。

それ以前はずっとビートルズやカーペンターズなどのヒットソングを弾き語りして遊んでいる程度でした。中学三年くらいからJun Sky Walker(s)などパンクが好きになりエレキに持ち替えて高1にはクラスの連中とバンドをしていました。

ある時オービルのレスポールを買いに楽器屋さんへ。そこの店員のお姉さんが無理やりミュージックスクールの見学をしてくれと言われてしぶしぶ見学。その前にいた先生は何やら素晴らしく感動的でメロディアスなギターを弾いていました。自分は思わず「その曲は何という曲ですか?」と立ち上がって質問してしまったのです。「これはイングヴェイ・マルムスティーンのDisciples of hellという曲だよ」と教えてくれました。彼はその曲のアルペジオソロを弾いていたんですね。自分はすぐに教室を出て近所のレコード屋さんにイングヴェイという名前のCDを探しました。そこには一枚ベスト盤(title:コレクション)が売っていて。それをすぐに買って部屋で聴き始めました。一曲目はガットギターから始まるで、このギタリストはクラシックギタリストなのかと残念に思いながらすぐに2曲目に飛ばしました。そして2曲目を聴き始めてあまりの衝撃と感動に自分の職業はこれに決まりだとはっきり感じました。この曲はFar Beyond The Sunという名曲だったのです。

人生はこの時からすべてが変わり今に至っています。

結局のところ純粋に自分は森純太(Jun sky walker(s)のギタリスト)を目指していたところに急にYngwie J Malmsteenというところに飛んでしまったのでパンクだとかメタルだとかジャンルが理解できるまでには時間がかかりました。当時はそれほどまでにギターだけを夢中に弾いていたんだと思います。そこからはとにかくYNGWIEになることだけを一心にギターを弾いていました()ある意味純粋だったので悩むことがなかった日々でした。そんなことが未だに続いていることは驚かないほど今も情熱は変わっていませんね。

―ギターを弾くことになったきっかけやエピソードがありましたら、お教えください。

U:小学校5年生でした。当時の担任の先生から教えて貰いました。きっかけは当時自分はクラスの係で音楽係をしていまして。音楽の授業の準備をする係です。担任の先生は男の方でオルガン等の伴奏が出来ない為もっぱら伴奏はレコードやカセットテープでした。

ある時準備中にレコード針を折ってしまいレコードを掛けることが出来なくなりました。

そこで先生は職員室からガットギターを持ってきて演奏し始めたのです。そのギターの音色に感動し沢山先生から教えて貰いました。禁じられた遊びが弾けるようになったときはとても嬉しかったのを覚えています。そこがギターとの出会いでした。

―コンポーザーやアレンジャーとして、特にこの人には影響を受けた!という方がおりましたらお教えください。

U:いつもRMGのミックスを担当してくれる友人アレッサンドロ・デルヴェッキオというアーティスト。彼のコンポーザーとしてのセンスがとても好きです。本当に参考にさせてもらっています。楽曲をドラマティックに仕上げる能力が素晴らしいです。そしてビートルズのアレンジもとても影響を受けています。あとはU.K.も好きですね。そしてやっぱりCamelUli Jon Rothも影響を受けていますね。ドラマティックな作曲やアレンジにはすごく影響を受けました。一筋縄でいかないコード進行やアレンジが最高です。

―音楽以外に何か影響を受けたアート作品(映画、絵画、写真、文学、演劇、建築、デザインetc)がもしおありでしたら、お教えください。

U:画家でいえばフィンセント・ファン・ゴッホです。オランダで彼の博物館へ行ったときに幼少から晩年までの作品を順番に見ていったのですがその表現の変化がよりシリアスで節々にくる人生の転機がよく表現されています。人の温情や憎しみなど喜怒哀楽を自然な色使いで描かれています。その絵にある極端性の中にもバランスを考えた究極なセンスが好きです。

―今注目しているアーティストがおりましたら、新旧ジャンル問わずOKですので、お教えください。

U:パラリディウムというプログレメロディックメタルバンドです。ワールズ・ビヨンドというアルバムがとても好きです。

―今後新アルバムも予定されておるとの事ですが、どんな内容になりそうでしょうか??まだ具体的でない場合は、意気込みなどもしございましたらお聞かせください!

U:もう何度もお知らせしてますが我々はネオクラからプログレ・メロディックメタルにシフトして2作のアルバムを出しました。本当の意味で独創性を持ったバンドとして生まれ変わり数々の実績を残しました。さて我々にとってもファンや業界の方にとっても次の3作目がどうやって2作目を上回るかが注目どころでしょう。高い目標ではあるものの、本当の集大成が次のアルバムになると宣言させて頂きます。メンバーもレコーディング関係者も一つのチームとしての3作目です。自分でももっと良い作曲が出来る自信は持っているので期待していて下さい。まだまだRMGは生まれ変わり新しいことに挑戦する真のクリエイター集団として頑張って行きます。

―来年年明けには東名阪ツアーも控えておりますが、それ以降のご予定や、バンドの今後のビジョンがもしおありでしたら、お教えください。

U:今作のツアーは全公演ワンマンとして初の試みです。自分らの楽曲は対バンありでは表現しきれませんし、我々のファンを大事にすればこそワンマンで沢山の曲を観てもらえればと思っています。ワンマンツアーの後はまたアルバム制作期間になるので今のところ公演予定はありませんので新春ではありますが是非東名阪ツアーにご来場ください。お待ちしています。

―本日はお時間頂戴いたしまして、ありがとうございました!

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