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『肉声/友川かずき』
歌の原点とは何だろうかと考えることがある。それが感情の表現であることに間違いないのだけれど、方法 論は無限に近いまで存在する。勿論のこと、どれが正しいと判断することは出来ないが、その中で最も過激 な手法を選択したのが友川かずきだったように思えてならない。 ほとばしる情感のすべて放出する。身体を震わせて全身全霊で歌の世界に没入していく。それは殉教者のよ うでもあり、魂の囚人のようでもある。何故にそこまでして歌に立ち向かうのか。その答えは友川自身もっ てはいないだろう。ただ歌があり、ギターがあり、歌ってしまう自分がいる。この純粋で禁欲的な成り立ち が、友川かずきの世界を築き上げているのだ。(音楽評論家 小川真一)