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90年代伝説のバンド、GUARDIAN’S NAILの幻の音源初CD化に合せ、ベーシスト、関“Kyo”きよしにインタビュー敢行!

90年代伝説のバンド、GUARDIAN’S NAILの幻の音源初CD化に合せ、ベーシスト、関“Kyo”きよしにインタビュー敢行!


「Gurdian’s Nail」 関“Kyo”きよし(元ベーシスト)インタビュー ★


*この度、待望となる初期デモ音源にボーナストラックとして未発表ライヴを収めた『Early Works Collection 1992-1994』がリリースされました。まずは現在のお気持ちからお聞かせ頂けますか?

★「前々から出す出すとは言っていたけれど、とうとう本当に出ちゃったよ」という、自分でもまだ信じられない気持ちが大きいです。90年代当時はGurdian’s Nailは人気のあるバンドという自認はありましたが、それも30年前近く前の話になります。今さら需要があるのか半信半疑でしたが、ルビコンミュージックさんからアドバイス、バックアップいただいて復刻・発売を決定して良かったと思います。

*今回のアルバムのリリースの経緯についてお話頂けますか?

★Gurdian’s Nailのメインソングライターだった大谷保泉が現在やっているSeventh Sonの活動が好調で、アルバムも順調にでているので、大谷の過去の作品であるGurdian’s Nailの楽曲を眠らせておくのはもったいないと思い、まずは自分でリマスターしてCD-Rで発売しようかと考えました。
その考えをSNSで公開したところ、ルビコンミュージックさんから「うちで出すから良いものを作りましょう」とオファーをいただきリリースしていただくことになりました。

*今回のアルバムは3本の初期デモ音源が初のCD化となっております。3本のデモテープについてそれぞれ、話して頂けますか?

『1st Demo Tape』(1992)

★2曲入りデモ、100本限定でライブハウスで配布、それ以降は発表されることの無かった「幻のデモテープ」。
1992年4月に練馬区のスタジオ・ダスティーミラーにて8トラックマルチ録音パックで1日で録音からミックスまで完成させたもの。収録曲はその当時一番新しかった2曲。

『Gurdian’sNail』(1993)

4曲入りデモ。1993年1月に上記スタジオ・ダスティミラーにて16トラックで5日間かけて録音。収録曲は当時の演目の中で人気があった曲。
国内外のメタルファンジン(同人誌)にサンプルを配布したところ、大阪のメタルファンの間で人気となり、和田誠氏の大阪のラジオ番組で放映され話題となりました。

『Second Wind』(1994)

3曲入りデモテープ、1994年に新宿区のBAZOOKAスタジオにて24トラックアナログオープンリールレコーダーにて録音。
当時新設された録音スタジオのサンプルとして無料で録音された作品。スタジオの空き時間を利用してゲリラ的に集合して主に夜間を使用して録音しました。
リリースの当時は海外に向けても情報を発信したのでアメリカ、ドイツ、イギリス、その他数多くの国で発売され、最終的には1000本近く販売されました。

*そして今回、ボーナストラックとして1993年の大阪でのライヴ音源が収録されています。このライヴ音源についてお話し頂けますか?

★この音源は当時ライブハウスに来ていた方が客席で(多分カセットテープで)録音したものです。それが、その方の友人の間を巡り巡って数年前に私の手元に届きました。今聞いても迫力のある良い演奏をしているので今回収録することにしました。演奏は3rdデモテープのメンバーです。
Guardian’s Nailのライブを見たくてたまらなかった大阪のファンが初ツアーということで多数集まっていたので、客席の盛り上がりも激しかった記憶があります。
MCまで含めた全演奏は「コンプリートバージョン」として今回のCDのバンドサイトでの通販の特典として数量限定で配布したのですが、非常に人気があったので、機会を見てきちんとパッケージ化して発売しようかな?とも思っています。

*当時のライヴ活動はどのようなものでしたか?また、どんなバンドと対バンされていましたか?

★だいたい一・二ヶ月に一回都内近郊のライブハウスでライブ、年に数回名古屋、大阪を中心にツアーといった感じでした。ツアーが一番頻繁だった時期には年に5回ほどツアーをやった記憶があります。
良く出ていたライブハウスは初期は川口モンスター、その後は目黒ライブステーション、目黒鹿鳴館、名古屋ミュージックファーム、大阪西九条ブランニュー、大阪難波ロケッツなどに出演していました。
良く対バンをしたバンドはConcerto Moon、Mastermind、BLASDEAD、Bump’nGrind、VIGILANTE、SABER TIGER(札幌)、HIDDEN、Volfeed、HYDRAなど。

関“Kyo”きよし

*Gurdian’sNailの1991年のバンド結成はどのような経緯だったのでしょうか?

★音楽の専門学校入学で東京に出てきた大谷(G)を中心に品川(Vo)、宮之原(G)麻生(Ds)が集まり前身バンドを作ったそうです。その当時のベースがバンドを脱退することになり、宮之原が以前ローディーを努めていたMarge Litchというバンドでベースを弾いていた私に「サポートで良いからベースを弾いてほしい」と声をかけてきたのが、私がこのバンドに加入するきっかけでした。
まだバンド名も無かったので大谷の案を中心に品川と私で検討し、Guardian’s Nailと決定しました。

*今回のアルバムの楽曲はまさに正統派パワーメタルというスタイルです。当時のバンドの曲作りや、アティチュード、そして目標等はどんなものでしたか?

★基本的な作曲は大谷が担当していました。大谷が作ってきた大まかな進行に品川がメロディーを乗せ、その他メンバーで相談してアレンジを決めていった感じです。大谷はほぼ完成した形で曲を提示して来ていたので、「あまり突飛なアレンジはして欲しくない」と言っていました。
音楽的には良いボーカルメロディのあるパワーメタル、でもパワー一辺倒ではなくインテリジェンスを感じさせる音楽性の「海外に通用するヘヴィメタル」を目指していました。バンド内で良く聞いていた海外バンドはHelloween、Queensryche、Dream Theater、Savatageなどでした。
楽曲、演奏力、歌詞などもそのレベルに見合うよう、高いレベルを目指していました。目標としては海外レーベルからのレコードデビュー、海外ツアーを目指していましたが、当時はハードルが高くとうとう到達できませんでした。

*バンドは1998年まで続きましたが、今回のアルバムは1994年までの音源が収められています。振り返ってバンドの結成から1994年まではどのような時代だったと思いますか?

★当時は自分たちの目指す音楽性や演奏力を高めていく事を考えていたので、周囲でどんな音楽が流行しているかとかは全く気にしませんでした。なので「どのような時代だったか」はあまり分かりません。今考えればすでにミクスチャーやグランジの台頭も有ったはずですが、周囲には良いバンド、良いファンが多かったので1994年の時点ではバンドにとってファンも増え、メタル業界内での認知も上がった「上り調子」な時代だったと思います。

*その後バンドは1996年に5曲入りのミニアルバム『Believe』をリリースしました。その後、1998年に活動を止めます。それはどのような経緯があったのでしょうか?

★1994年後半にドラムがex NAUTILUSS、現SEVENTH SONの正田に交代したので、新しいメンバーでの作品を、と作ったのが「Believe」です。当時は録音もCDプレスも非常に高額だったのでバンドの経済的な理由から5曲入りのミニCDとなりました。現在のように時間を気にせず自宅で録音ができる環境であれば、10曲以上収録のフルCDを作成出来たかなと思うと少々残念な気がします。
1998年になるとバンドメンバーの大半が20代後半から30歳代になり、社会的・家庭的な立場や肉体・体力などが変化していく中、バンドの活動や音楽性に対する意見が食い違うようになり、最終的に解散ということになりました。

*その後の5人のメンバーはどのようなどのような活動をされていましたか?

★大谷(G)、正田(Ds):現在Seventh Sonで活動中。2023年10月にはスピリチュアル・ビーストより新作CD発売予定とのこと。
関(B):現在W.A.S.P. カバーバンドL.O.V.E. MACHINE TOKYO で活動中。都内のライブハウスで年に数回のライブを行っています。2023年6月には大阪ツアーも決定。
品川(Vo)、宮之原(G)青木(Ds)は現在音楽活動からは引退、それぞれの郷里で生活しているとのこと。その他のメンバーとは音信不通。

*今回のアルバムがリリースされ、今後、何か動きはありそうですか?例えば一時的なリユニオンとか、レコ発のライヴ等、考えていることはありますか?

★数年前に「解散ライブをやっていないので一回くらい集まってライブをやろうか」という提案も持ち上がったのですが、それぞれのメンバーの活動や生活などのスケジュールが合わせにくく、結局何もしないまま現在に至っています。現在もお互いの交流はあるので、何か出来たら良いとは思っています。

*最後に今回のリリースに関して、興味を持って頂いているファンのみなさんにメッセージをお願い致します。

★30年前に発売したカセットテープ作品が2023年にこうした形で復刻できるとは思ってもいませんでした。音源の大半がDATという劣化しにくいフォーマットで保存されていたので、理想的な形で復刻できたのは幸いでした。発売後、当時カセットで聞いていたというファンの皆さんから喜びの声が聞けたこと、また今回のデジタルリマスターに関しても高い評価がいただけたのは大いなる喜びでした。
今回の「Early Works Collection 1992-1994」の評判が良ければ今後は「Believe」の再発、その他当時のライブ音源、ライブ動画などもなにかの形で世に出せればと思っております。ぜひ皆様もご協力ください!

*今日ありがとうございました。

★ありがとうございました!

インタビュー:Rubicon Music

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「アーリー・ワークス・コレクション 1992-1994/GUARDIAN’S NAIL」

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