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17.09.15

<三人娘の名曲「トゥ・ヤング」と、作詞家 故・山川啓介さんのこと>

 去る8月29日(火)、横浜市磯子区民文化センター・杉田劇場で「気仙沼音楽復興支援ジャズライブ~雪村いづみと仲間たちによる夏のスペシャルライブ~」が開催され、今年で御年80歳の傘寿を迎えてなおチャーミングな雪村いづみさんが、変わらぬ素晴らしい歌声で観客を魅了しました。ステージ後、当日観客として来場したひばりプロダクション代表の加藤和也氏が、ひばり・チエミ・いづみが"ともに"歌う「トゥ・ヤング」に大変感激して楽屋を訪れたというエピソードからも、この日のライブの盛況ぶり、何よりいづみさんの現役ぶりを窺い知ることができます。

 この「トゥ・ヤング」は、江利チエミさんが15歳のとき、美空ひばりさんが28歳のときにそれぞれレコーディングしていた音源をつなぎあわせ、いづみさんがそこに語りかけるように、かぶせて歌う構成になっているもの。そのいづみさんの歌詞の部分を担当されたのが、今年(2017年)7月24日に亡くなった作詞家の山川啓介さんです。

山川さんといえば、矢沢永吉「時間よとまれ」、ゴダイゴ「銀河鉄道999」、岩崎宏美「聖母たちのララバイ」、郷ひろみ「哀愁のカサブランカ」......と、枚挙にいとまがないほど数多くのヒット曲の作詞を手掛けてこられたことで有名で、いづみさんとはステージのスタッフとして長い間親交があり、彼女の歌の日本語訳詞のほとんどは山川さんによるものです。

「トゥ・ヤング」を、ひばりさん・チエミさんにかぶせて歌うというアイデアも山川氏の発案によるものでした。微妙に音程が違うひばりさん・チエミさんの歌声に合わせる難しい技術を克服し、ライブの現場で2人の声にかぶせて歌うというスタイルは、日本ではまだ誰もやっていなかった斬新なアイデアでした。
初めて披露されたのは、ひばりさんが亡くなって5年ほど後の民音でのコンサート。昨年(2016年)発売されたCD「トゥ・ヤング」をお聴き頂くとわかりますが、歌の前にいづみさんが、ひばりさん・チエミさんそれぞれに呼びかけています。元々呼びかけはありませんでしたが、公演の幕開きで披露した際、聴いていたお客さんが誰の声なのか、何をやっているのか意味がわからなかった為に後から呼びかけを入れたとのこと。こうして生まれた三人娘の「トゥ・ヤング」は、いづみさんのコンサートにでのみ聴くことができる知る人ぞ知る名曲でした。

現在では、三人娘で歌う「トゥ・ヤング」、そして山川さんの素晴らしい歌詞は、唯一このCDでいつでも聴く事ができます。昨年末に「第58回 輝く!日本レコード大賞」で「企画賞」を受賞することが出来た背景には、いづみさんと山川さんとのそんなエピソードがありました。

山川啓介氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


◆「トゥ・ヤング」(RPES-4861)http://www.ratspack.com/catalog/pop/RPES-4861.php

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